2009年9月 日本に帰って来たruchika  3年半ぶりの日本に戸惑いながら しばらく英国の記事をアップしていきます。


by ruchikald

イギリス北東部への旅 ハワース

 晴れやかな天気だったというのに ハワースに近づく頃には

空には雲が低く垂れこめて ぽつり ぽつりと雨まで降り始めました。

しかし 閑散とした村を想像していたら 

沢山の観光客の はしゃいだ姿に肩透かしをくらう。

その中でも 日本人の方々の姿は、とても多いです。

    観光客の目当は一つ

シャーロット、エミリー そして アンという英国の文学史上

特別な地位を確立するブロンテ姉妹の足跡を辿る旅。

日本からはともかく イギリス国内からでも不便な土地なのに

特別な思いをこめて 皆 この地を訪れます。 

パトリック・ブロンテ(姉妹の父親)が 牧師を務めていた
ハワース・ パリッシュ・チャーチ
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祭壇のすぐ右わき下に シャーロットとエミリーのメモリアル プレートがあります
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教会から墓地を挟んだこじまりとした建物が

ブロンテ一家のすまいで 現在は博物館
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彼女たちが実際に身につけた衣装は あまりに小さく

華奢で病弱だった姉妹の面影が 偲ばれます。


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村を出たら すぐ家畜の放牧場になり 

それからほどなくムーア( 荒地 )が一面にひろがります。

ムーアを巡るフットパス(遊歩道)を歩くには 

天候が悪いだけでなく 私たちはあまりに怠惰なので

車でぐるりと 周囲をまわることにしました。

一つ 一つの花弁は小さく慎ましやかなのに

広大な大地を蔽うように 咲いているヒースの群生は

一面 薄紫の紗幕のようです。
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辺りには誰もいなくて 放牧されている羊が 

無心に草をはんでいました。
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荒野にたっていると 雨脚はますます強くなって

8月だというのに 鳥肌が立つぐらいの肌寒さを感じます。

生命のほとばしりが 一年で一番感じられるこの季節に

これだけ寂しいのですから 日の短い冬の孤独感はさぞやと

思われます。

でも それが彼女たちの世界には 似つかわしい




荒地に収斂さる文学を思い いつになく寡黙になる夫婦。

ああ でも こんなに心を揺さぶられる風景を見ても

すぐお腹がすいて 

あろうことか

ビールにフィッシュ アンド チップスが

恋しくなってしまう自分達が 情けない。

ブロンテ姉妹 ごめんなさい

貴女たちの世界を語るにふさわしくない人間です。

ちょっと神妙な面持ちの ”嵐々犬”
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by ruchikald | 2009-10-06 10:54 | 旅-UK